こんにちは、インタレストです。
インタレストでkokochi sun3の革靴をつくって下さったお客様から、「靴に傷が付いてしまったので見て欲しい」というご相談をしばしば承ります。
革に入る傷については、「銀面(=革の表皮)が剥がれてしまっているかいないか」が第一のポイントです。私たちはそのうち「銀面が剥がれていない程度の傷」については「かすり傷」と呼んでいて、これは実は「傷」と呼ぶ必要もないくらい軽微なもので、ブラシと普通のシュークリームさえあれば、どなたでも簡単に目立たなくさせることができます。本日はその一例をご覧に入れますね!
こちら、店長・Dの私物の靴なのですが、壁にぶつけてこすってしまった直後のつま先です。
こうしてアップしてみると、結構ガッツリ傷が入っているように見えますが、実際にはこれは「かすり傷」です。銀面が削れて剥がれてしまったわけではなく、そこに浅い傷が入ったという程度のものです。
1,ブラッシングによるケア
そこで、まずは単にブラッシングをしてみます。ここでつかっているブラシは、これまでのケアでつかわれたクリームの成分などが残っている、いわゆる「育っているブラシ」です。それなので、このブラシをつかってブラッシングをするだけでも、わずかながら革に栄養補給をすることができます。
こちらがBEFOREで・・・
こちらがAFTERです。「育っているブラシ」でブラッシングをするだけで、これだけの傷補修効果があるんです。いつもお話ししますが、革のケアにとってブラッシングは「基本の『き』」なのです。(ちなみに、ブラシがまだ育っていないという場合は、そのまま真下のクリームをつかったケアをお試し下さいませ。)
2,クリーム&ブラッシングによるケア
次に、「困ったときにまずはこれ」というモウブレイ「デリケートクリーム」と・・・
それから、この靴(でつかわれている革)に最適な栄養クリームであるコロニル「1909シュープリームクリームデラックス」を、それぞれごくごく薄く、患部に塗り込みます。
そのあと再びブラッシングです。
こちらがBEFOREで・・・
こちらが「ブラッシングのみ」の状態で・・・
そしてこちらが、そのあとクリーム&ブラッシングをした状態です。この接写画像だと微妙に傷が残っているように見えますが、実際には、少なくとも人の目ではまったく分からないくらいに回復しています。
こちら、今回傷が入ってケアをしたのが左で、傷が入っていないのが右です。このくらいの距離から見ても、「かすり傷」は跡形もありません。
ちなみに、外で見るとさらに分かりません。
革靴をどう育てるかはオーナー様次第です♪
革靴をきれいな状態で保つか保たないかというのは、「良い悪い」とはまったく別の次元で、純粋にオーナー様それぞれの考え方次第です。「どんどん履き込まれた表情を出したい!」「入った傷も勲章だい!」とお考えであれば、あえて荒く履いて雰囲気を楽しむということも全然「あり」だと思うのです。私たちも森田さんも、「靴は第一義的には足を守る道具であるべき」と考えているので、靴に(足の代わりに)傷が入ること自体は決して悪いことではありません。
その一方で、「きれいな状態で履き続けたい」とお考えになる方のお気持ちも、痛いほどによく分かります。「決して安価ではない、何より思い入れの強い靴は得がたいパートナーなので大切に育てていきたい」。もしそうお望みであれば、今回のような細かな傷をその都度見逃さず、面倒でも必ずその日のうちにケアをして消してしまうことをオススメいたします。その小さなケアの積み重ねが、「きれいなエイジング」へとまっすぐにつながります。
今回ご紹介したケアは「銀面が剥がれていない傷のケア」なのですが、実は日常的な履かれ方で付く傷の大半はこうした軽微な「かすり傷」なのです。過度に悲観なさる必要はまったくありません。本日の記事が、革靴の「きれいなエイジング」を目指しておられる方の一助となりましたら嬉しいです♪
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