こんにちは、インタレストです。

あるお客様から、「ビジネススーツのパンツ数本にカビが生えてしまって・・・」とご相談を頂きました。後日画像をお送り下さったのですが、一般的なウールのスーツ生地に白カビが繁茂している状態で、これはおそらく技術のあるクリーニング屋さんにお持ち込みになれば消えるだろうというのが、私たちの見立てです。

お客様ご自身は「もう十分履いたので」と処分なさるとのことですが、「こちら(=インタレスト)で買ったものにカビが広がらなくて本当に良かったと感じていて・・・」と仰り、今後の対策や予防法についてお尋ねになりました。

 


 

なぜカビが生えたのか?

カビの生えたパンツ自体の保管の仕方を伺うと、クローゼットの中ではなく外に置いてあるハンガーラックに、パンツ用のハンガーをつかってかけていらしたとのことで、これ自体は決してカビが生えやすい保管方法ではありません。(湿気がこもるクローゼットの中に閉じ込めるのはとても危険です。)

ただ、「クリーニングに出さないまましばらく放置していたことでしょうか」と仰るので、ああ、まさにそれではないかなと感じました。人に着られた洋服は多かれ少なかれ皮脂や汗・・・つまりカビの温床となるたんぱく質が付着するということと、放置していたということはおそらく湿度の高い夏場にやられたかなということ、この2点がすぐに思い当たりました。

特に後者についてがキモで、着られ続けている間はカビってあまり生えないんですよね・・・。これは私自身の実感で、どこかで科学的な根拠を提示しているサイトなどがあれば教えて頂きたいくらいのですが、洋服でも靴でも何でも、カビや虫にやられるものって「長いことつかっていないアイテム」であることが多くないですか?「つかいすぎもダメ」「つかわなすぎもダメ」ということなのだろうと、個人的には理解しています。

ちなみに、カビや虫にやられやすいのはウール・カシミヤ・シルクなど動物繊維の洋服です。これも理由は簡単で、洋服自体が動物性たんぱく質のかたまりだからです。こちらもぜひ合わせてご記憶下さいませ。

 


 

カビを生やさないためには?

対策1:適度に洗うこと

さて、対策なのですが、まず第一に「適度に洗うこと」です。ビジネススーツなどはクリーニングに出すのが一番簡単ですが、ドライクリーニングされるのがお嫌であれば、「ドライニング」などの特別な洗剤をつかい、やや手間がかかりますがご自身でケアなさるということも、もちろん有効です。特に、シーズンオフなど「しばらく着ない」と分かっているときは、ぜひ洗ってあげて下さいませ。

なお、今でもたくさんのアクセスを頂く「冬のコートを育てるための6つのポイント」という記事では、私はコートをクリーニングに出さないと宣言していますが、これはその記事でも書いている諸条件を満たす着方をしているからこそ成り立つ方法です。

ビジネススーツのパンツでそれを成り立たせるためには、パンツの下は1年中ステテコやモモヒキを履き続けることと、せいぜい1週間に一度くらいしか履かないこと(→ただしその頻度では履き続けること)などが大前提です。ただ、春夏シーズンに着るスーツでは、少なくとも私のような汗っかきが洗わずに着続けることは現実的ではないですね・・・。やっぱり「適度に洗うこと」を基本に考えた方が良いと思います。

 

対策2:保管場所の通気性を良くすること

対策のもう1点、こと今回ご相談下さったお客様についてはこちらではないかと推察されたのですが、「保管部屋の通気性を高めること」です。そのお客様は保管部屋の窓を開けることがほとんどなかったということなので、その部屋全体が閉め切ったクローゼット状態になり、特に夏場に湿気がこもってしまっていた可能性が高いとみています。

防犯面との兼ね合いがあるので「オススメ」ではまったくないのですが(汗)、私・店長D自身は、自分の洋服を保管している部屋の窓を1年中1cmほど開けています。(→「小動物」の侵入が怖い夜中だけは閉めます。笑) 春夏秋冬、春は花粉に耐え、夏は暑さに耐え、秋だけは快適で、冬は寒さに耐え、です。

「冬は乾燥するので大丈夫では?」と思われるかもしれませんが、朝起きて窓の内側に付く結露を思い出して下さい。密閉する冬場の屋内は人が生活しているだけでも湿気がたまりますし、最近はエアコン(暖房)と加湿器の使用も常態化して屋内はそもそもカビにとって快適な空間となり、さらには屋外の気温はきわめて低いので飽和水蒸気量が小さく、結果的に夏場より危険であるようにも感じられます。

 

対策3:ホコリを浴びないようにすること

<後日追記しました→>本文を書いている最中は頭から抜け落ちていたのですが、さらにもう1点対策があります。それは、クローゼットの外に洋服をかけるとき、必ずカバーをかけることです。何点かまとめてでも1点1点でも良いのですが、カビや虫の栄養になるホコリから守ってあげて下さい。洋服がホコリまみれにならず、いつでも着られる状態でキープすることもできるので、とても分かりやすい「一石二鳥」です。

洋服カバーの種類については風通しの良い不織布タイプのものが、個人的にはオススメです。100円ショップなどで簡単に&安く手に入りますので、汚れたら(→黄ばんできたら)交換してしまうのが良いです。見た目はちょっとアレですが↓、誰に見せるわけでもありませんので。笑

 


 

(ご参考) 革靴の白カビは自身で根絶可能

ちなみに、私が今までの人生でたった一度だけカビを生やしてしまったのは革靴で、季節は真冬です。(→このときは私も「冬にカビが生えるの?!」とビックリしてしまったのです・・・) ただし革靴の白カビについては、やり方が徹底していればご自身によるケアで根絶できます。

生まれて初めてカビを生やして、そのときはいろいろな意味で本当にショックでしたが、「あ、これのケアで記事になるな・・・」とすぐに前向きになれたのは職業病でしょうか(笑)。その後、よく懸念される「カビの再発」は一切ありません。(革靴のカビ取りについては、外部サイトですがこちらのリンク先もご参考にして頂けるかと思います。)

あまりきれいな画像でないので掲載するかどうか迷ったのですが(汗)、画像1枚目が白カビまみれのBEFORE、画像2枚目がカビ取りケア完了後のAFTERです。

 


 

というわけで、洋服にカビが生えてしまった場合は基本的にはクリーニング屋さんにご相談頂きたいということと、そもそもそうならないために何を注意すべきかについて、いつも通り私・店長Dの経験だけに基づくお話ですが、ご提案させて頂きます。

「洋服は買ったときがスタート」です。こちらのページでご一覧頂けるメンテナンスガイドをご参考にして頂きつつ、愛しい洋服たちを育てていってあげて下さいませ。

 

 

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