(以下は、2015年1月8日の旧日記の記事を、フォーマットを統一させるためにコピー&ペーストしたものです。)

 


 

こんにちは、インタレストです。

本日は、私・店長Dの私物であるインタレスト×kokochi sun3「hold-on hi DLS」に施したクリーニングとメンテナンスの概要をご紹介しつつ、その「BEFORE / AFTER」の画像をご案内いたします!

今回のクリーニング&メンテナンスでつかったグッズは、すべて当店でお取り扱いのある、そして私自身が長年にわたるヘビーユーザーでもあるモウブレイコロニルかのどちらかのものです。とりわけ、モウブレイの新製品である「リッチデリケートクリーム」について詳しくご案内するのは今日が初めてですので、合わせてご確認頂けましたらと思います!

私がkokochi sun3にオーダーしたのはハンコック・ブラックボディ×ロウ・ブラックソールの組み合わせという、初めて手に取ったときは震えがきたほどカッコイイ「漆黒モデル」で・・・
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この日の日記でご覧頂きましたように、休暇中の帰省で、泥や砂をかぶってドロドロに汚れてしまっておりました。そして仕事始めとなった昨日、早速クリーニングと、せっかくですのでフルメンテナンスを施しました。とりわけ今回は、「ハンコック(でできた革靴)のフルメンテはこれで決まり!」というくらいの確信と満足を得ましたので、皆様にしっかりご案内したいと思います!(簡単ですし、ほぼノーリスクだと思います!)
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それでは以下、私が実際に施したクリーニング&メンテナンスの概要と、その際につかったケアグッズにつきまして、順にご紹介してまいります!(以下、価格表記はすべて「税抜き価格」です。)

 


 

<ともあれ、まずはボディのクリーニングから!>

これが「BEFORE」ですね。泥汚れ、砂ボコリ、かすり傷などなど、ここまできたら放っておきたくないというレベルでガッツリ汚れております。
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コロニル「馬毛ブラシ」(税抜き1,200円): まずは革靴メンテの「基本の『き』」、ブラッシングです。靴全体がホコリをかぶってしまっているので、この時点で払えるものはすべて払ってしまいます。
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実際のところ、ブラッシングをするだけで驚くほどのクリーニング効果があります(明らかに見た目が変わります)。それどころか、度重なる使用によってオイルなど栄養分を含むようになったいわゆる「育ったブラシ」をつかえば、わずかながら保革効果だって期待できます。革靴にとってブラッシングはまさに万能薬。「その日に履いた革靴は、その日帰宅して脱いだ瞬間にブラッシング」です!
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モウブレイ「ステインリムーバー(税抜き2,000円): ブラッシングでホコリを払ったら、本格的にクリーニング開始です。・・・といっても、今回のクリーニングは基本的にはこの「ステインリムーバー」だけです。「ステインリムーバー」は、お化粧でいうところのクレンジング剤。ホコリや汚れと一緒に、前回塗ったクリームの残りかすも一緒にぬぐってくれます。人のお肌と同様、革も一度すっぴん状態に戻してから改めてクリームを入れるというのが健康的です。
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もっともこの「ステインリムーバー」、一般的にはスエードなど起毛レザー相手にはつかいません。ハンコックもスエードなので当然つかえないかと思いきや、実は実はつかえてしまいます。いつもお話ししています通り、ハンコックは起毛したスエードを特殊なワックスでググッと寝かせる加工がなされていて、「毛が寝てしまったらどうしよう・・・」というリスクそのものが存在しません。もともと「ステインリムーバー」は一度にたくさんつかう必要はありませんので、一般的な表革と同様、少量を布に取って、ササッと拭いてしまって下さい。
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大事なことなので繰り返しますが、スエード相手に「ステインリムーバー」をつかうのは例外です。今回はハンコック相手なので使えています。以下の「デリケートクリーム」、「リッチデリケートクリーム」も同様、一般的にはスエードでは使いません。ご注意下さいませ。(個別のケースにつきましては、お気軽にご相談下さいませ。)

 


 

<クリーニングの次はメンテナンス(保革)!>

モウブレイ「デリケートクリーム」(税抜き900円): 「ステインリムーバー」で革をすっぴん状態に戻して、その後少し時間をおいて革を乾かしたら、今度は革に栄養を加えていきます。具体的なプロセスはそれぞれの方によって異なると思いますが、私・店長Dは、とりわけ手探り状態の革が相手のときには、メインのクリームを入れる前にこの「デリケートクリーム」をごく薄く塗って、革に(メインのクリームによる)強い刺激が直接いかないようにする習慣があります。(革が驚いてシワになったりシミになったりするリスクを避ける意味合いです。)
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「デリケートクリーム」は、お化粧でいうところの化粧水です。すっぴんにいきなりファンデーションを塗るのではなく、その前に化粧水を入れて下地を整えてあげたいです。ちなみに、ハンコックとこの「デリケートクリーム」の相性は最高です。ちょっとしたかすり傷でしたら、このクリームを入れるだけでみるみる消えてなくなってしまいます。ハンコック靴をお持ちの方にとって、このクリームは必須といっていいです。(もっとも、革製品を愛でるすべての方にとって、このクリームは必須なのですが。笑)
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モウブレイ「リッチデリケートクリーム」(税抜き1,500円): 何しろ発売されたばかりの新製品ですので、私自身がある程度つかうまではご案内を控えていました。いろいろ実験的に使用して、この程1個丸ごと使い切りましたので、本日満を持してご紹介したいと思います!まずは一言、まさに「かゆいところに手が届く」という言葉がピッタリの、「よくぞ作って下さった!」と歓喜したくなるようなクリームです!
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「リッチ」という形容詞が付いているとはいえ、こと「モウブレイ」ブランドで「デリケートクリーム」の名前を冠している以上、デリケートレザー相手の使用でシミをつくってもらっては困ります。もしそんな有様だったらブランドにクレームを入れてやろうと思っていたのですが(笑)、結果的にそれはまったくの杞憂でした。(むしろ、感謝の気持ちを伝えたいくらいです。笑)

私自身が所有する革製品でも、これまで「デリケートクリーム」でしかケアができなかったいくつかのアイテムすべてで、この「リッチデリケートクリーム」が使えることが確認でき、かつそのすべてで「デリケートクリーム」以上に「効いている実感」が得られました。それは塗った瞬間でも明らかなのですが、より驚かされたのは「持ちの長さ」です。クリームを入れたときの革のみずみずしい表情が、「デリケートクリーム」のときと比べて明らかに長持ちします。
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要するに、「デリケートクリーム」の最大の長所である「シミになりにくい」という点はそのまま踏襲しつつ、その最大の弱点である「効果が弱い」という点を着実に補強している、ある意味画期的なクリームだと思います!その分価格が高くなっているので、「何でもかんでも(→困ったとき)」は今まで通り「デリケートクリーム」にまかせて、この「リッチデリケートクリーム」はどちらかといえば仕上げ用のメインクリームとしてつかうのが良いかなと、現時点では考えています。
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kokochi sun3でいうなら、今回つかっているハンコックと、それからデリケートレザーであるディアスキン(鹿革)相手のメインクリームとして最適です。とりわけ、ディアスキンの本格的なケアには多くのお客様が困っておられたので、このクリームの登場は渡りに船だと思います。これからは私たちも、安心してディアスキンの靴をお嫁にやれます。
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今回の私の「hold-on hi DLS」のメンテナンスでは、メインクリームとしてこの「リッチデリケートクリーム」をつかいました。「デリケートクリーム」と同様、ロウ分が一切含まれていないので、ハンコックのような(銀面のない)裏革相手につかってもシミになるリスクがほとんどないからです。これまでであれば「デリケートクリーム」で終わっていたところ、さらにもう一段ケアできるわけですから、これはやはりとても大きなことだと感じます。化粧水の上に乳液をを加えることができるといったイメージでしょうか。
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・・・と、ここまでで、クリーニング→メンテナンス(保革)ときて、ボディはこのようにきれいに仕上がりました。こちらが「AFTER」の画像です。プロセスをおさらいすると、「ブラッシング→ステインリムーバー(少量)→デリケートクリーム(ごく少量)→リッチデリケートクリーム(少量)→ブラッシング」で完成です。
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<ソールの側面もきれいにします!>

今回はソールの側面もこのようにドロドロになって、場所によっては切り傷も入っているようなので、ボディとは別にクリーニング&メンテナンスを施しました。クリーニングについてはボディと同様、「ステインリムーバー」をつかいます。
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モウブレイ「シュークリームジャー」(税抜き800円): 「ステインリムーバー」をつかってソールの側面をすっぴん状態にしたら、補色とつや出しを施します。この日の日記で、ソール側面のつや出しにはワックスをつかうと良いとお話ししましたが、今回はそのときほど傷んでいなかったので、こちらの「シュークリームジャー」をつかいます。ワックスほどではありませんが、「シュークリームジャー」にもたっぷりロウと有機溶剤が含まれていますので、つや出し効果は抜群です。
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上の画像はカラーレス(ニュートラル)ですが、つや出しと一緒に補色もしたいので、今回はソールと同色のブラックをつかいます。この日の日記でも書きました通り、色つきの「シュークリームジャー」は補色効果もとても高いです。
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そしてこちらが「AFTER」です。美しく深いブラックのソールに戻りました。
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<補足: 靴の内側もときどきクリームを入れてあげると良いです!>

これは補足ですが、靴の内側、つまり足を入れる側も革でできていますから、実はこちらにもときどきクリームを入れてあげると良いんです。ただ、ここは靴下やパンツが直接触れる部分でもありますので、後に残るベタベタがあっては絶対にいけません。
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コロニル「1909 シュープリームクリームデラックス」(税抜き2,800円): そこでこのクリームの登場です。もちろんアッパー(=靴の外側)につかって抜群の効果を発揮するスーパークリームですが、実はこのクリームには「使用後まったくベトつかない」という隠された(←?)、でもとても大きな長所があります。ですので、靴の内側につかってもまったく問題ありません。
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私自身、年に何回かはこのクリームをつかって靴の内側をケアしています。そのおかげもあってか、相当ハードに履き込んだ靴でも、内側から破れたりしたことは一度もありません。(なお、一枚革でできた革靴などで、内側がそのまま起毛したスエードだったりするケースがありますが、そういう場合はクリームによるお手入れはしないで下さい。)
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<ソール裏はソールトニックで!>

ソールの裏、ここはこれまで何度もお話ししています通り、コロニル「ソールトニック」で決まりです。ソールの裏は、ケア自体はどこのパーツよりも一番簡単なのですが、それを怠って壊してしまうと結構なお金がかかります(スニーカーなら2足3足買えるくらい・・・)。靴の構造によっては、修理不可能なケースすらあります。特に、この画像のようにゴム張りをしていない場合のソールケアは絶対です。今からでも遅くはないので、ぜひお試し下さいませ!
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コロニル「ソールトニック」(税抜き1,200円)
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<BEFORE / AFTER>

それでは以下、ようやく(笑)「BEFORE / AFTER」です。上でも書きましたが、モウブレイの「リッチデリケートクリーム」の「持ち」の長さが素晴らしく、この記事を書いている現時点でも、アッパーの革はみずみずしく潤った表情をしています。ハンコック×デリケートクリーム×リッチデリケートクリーム。う~ん、これは間違いなく今年の新定番になりそう!

(ご参考)こちらは新品状態のときに撮影した画像です。
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それではいきます!

BEFORE。ドロドロに汚れた愛しのhold-onくんが・・・
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AFTER。美しくカッコイイ、そしてつややかな「漆黒の革靴」に戻りました!
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BEFORE。寄ってみると、まるで別物のように違っていることがお分かり頂けるはずです!
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AFTER。泥汚れ、砂ボコリ、かすり傷、ソール側面の汚れや傷・・・すべてがきれいになくなっていることがお分かり頂けるかと思います!
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BEFORE。本来の起毛レザーの表情が目立ってきていましたが・・・
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AFTER。「デリケートクリーム」を入れるとこのように、またすぐに寝かせることができます。ハンコックについては、革の表情を整えるのがとても楽ちんなのが、その大きな魅力の一つだと思います。
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AFTER。かかともソールも、つるっときれいに仕上がっています。
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BEFORE。もう一度全体像を。
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以上、ご参考にして頂けましたらと思います!

革製品は使用とメンテナンスと、そしてときどき修理とを長年繰り返して、その分だけどんどん良くなっていくという得がたいアイテムです。また、同じ革でも、オーナー様それぞれのやり方によってまったく別の顔つきに育っていくのも楽しいです。この2015年、革製品のケア元年になさいませんか?私たちはいつでもお手伝いいたします!

明日ももちろん通常営業です。皆様のご来店とお問い合わせを、心よりお待ちしております!
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