こんにちは、インタレストです。

本日はシリーズ「お客様のkokochi」(→新日記の記事、旧日記の記事)、お客様によるkokochi sun3のオーダー靴をご紹介いたします!(お客様にお許し頂いた場合のみ、ご紹介しています。)

本日の主役は、インタレストにとってはkokochi sun3の全ランナップの中でも最も人気のあるモデル(=オーダーを頂くモデル)の一つである、「Tramp-hi」(レディース79,000円、メンズ81,000円、ともに「税抜き価格」)です!1年半前のリリース以降、既にかなりの足数がオーナー様のもとへ嫁いでいきました・・・が!とってもカスタマイズ性が高いこともあり、これまで一足として「似た雰囲気」で仕上がったものはありません。そして今回ご紹介するTramp-hiは、ある女性のお客様にオーダー頂いた、ボディを丸ごと牛のヌメ革でというシビれるデザインです!

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Tramp-hi&lowという靴は、それが生まれた背景やテーマ設定がとても具体的で骨太であるというのが、他の靴たちと比べたときの際だった特徴です。私たちは店頭でよく、「靴作家・森田圭一の想いや才能が爆発してできた靴」と表現していますが、それだけにあらゆるディテールがこの上なくユニーク(≒個性的)で、かつ「こうであらねばらならない」という靴です。この靴のファンのお客様には、靴を包み込む、このような「ストーリー」に共感して下さる方がとても多いという印象もあります。

このあたりの詳細につきましては、私たちインタレストによる森田さんへのインタビュー小冊子「路地裏と靴音 vol.1」をぜひご一読下さいませ。作家自身がTramp-hi&lowの生い立ちについて、おそらく普段は明らかにしないであろう裏話も含めて、丁寧に語ってくれています。kokochi sun3のハンドメイド革靴がいったいどのように生まれ、つくられているのか、そしてなぜリピーターになって下さるお客様が増え続けているのか、きっとご理解頂けることと思います。

それでは以下、本日の主役であるTramp-hiを、じっくりたっぷりお楽しみ下さいませ!!

 

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まずは靴自体のご説明からまいりますよ~!

こちらが全体像です!靴全体で見ても、つかわれている色はベージュ(ナチュラル)とダークブラウンだけというとてもシンプルなデザインながら、見る人の心を捉えて放さない魅力があると感じます。
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ボディは、ぐるり一周「バサラ」という牛革のベージュ(ナチュラル)、つまり「ヌメ革」(=原皮をなめして「革」にしただけの状態)だけでできています。最近着実に増えているヌメ革づかいのオーダーでは、皆様まず例外なく、このようにぐるり一周ヌメ革というデザインになさいます。
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バサラはタンニンなめしの革ですので、そのベージュ(ナチュラル)、つまりヌメ革は、これからたくさん履かれて、日に当たったり、人の汗を吸ったり、伸びたり縮んだり・・・することで、どんどん飴色に近い色味に焼けていきます。ヌメ革は、「革を育てる」という意味では最高の素材です。実際にどのようなエイジングを見せるのかは、オーナー様の履き方やメンテナンス法による部分が大きく、私たちもとっても楽しみにしています!
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ひもは、ディアスキン(鹿革)のダークブラウンで。その他いくつかのパーツでも部分的にダークブラウンをアクセントカラーとしてつかっていますが、これはボディが焼けていっても、それとの間に一定のコントラストを保つためです。ここを淡いブラウンなどにしますと、そのうち(焼けていく)ボディの色味と同化します。それはそれで「あり」なおもしろいデザインだと思いますが、この靴のオーナー様は、メリハリがあった方が履きやすいとお考えになりました。
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「メリハリ」というキーワードを頂いたので、「もう一工夫いかがですか」と、私たちから一つご提案しました。それは、こちらの画像でご覧頂ける「ミシンステッチ」です。普通はボディと同色のミシンステッチをつかうのですが、オーナー様が私たちの案にご賛同下さったので、この靴ではあえてアクセントカラーであるダークブラウンをつかっています。
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ミシンステッチは、このダークブラウンの糸です。これについては「おまかせ」のオーダーが圧倒的に多く、ほとんどの場合では森田さんと私たちとの打ち合わせで適宜判断して決めています。(履きやすい靴にするためには、ここであまり奇をてらわない方が良いです。)
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「ヌメ革ボディ+ダークブラウン・ミシンステッチ」の組み合わせは、私たちにはこの靴での成功体験があったので、今回自信を持ってお客様にご提案することができました。インタレスト×kokochi sun3「hold-on hi」(ナチュラル)
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Tramp-hiに戻りまして、横から見ても、ナチュラルとダークブラウンの色のコントラストがとても美しい靴ですよね。ミシンステッチが効いているのも、よく分かり頂けると思います。
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「メリハリ」という意味では、かかとのタブも工夫を欠かせないパーツです。
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ぐるり一周ヌメ革でも、ここだけこうしてダークブラウンをつかっておくと、靴全体の印象がグッと引き締まります。素材は靴ひもと同じディアスキンで。
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ソールの側面もダークブラウンの色味です。Tramp-hi&lowはソールがしっかり主張する靴なので、ここを16種類(←!!)のうちどれにするのかというのは、他の靴のときよりも大切な問題になってきます。
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そう、ボディのぐるり一周ヌメ革と並んで、この靴にとってとても重要なポイントがこのソール(の側面)なのです!

Tramp-hi&lowはカジュアルな靴なので、ソールは粗く仕上げる「マット」シリーズ(→こちらをご参照下さい)でオーダーされるケースがほとんどなのですが、この靴のオーナー様はそこをあえて一番きれいな「ロウ」シリーズのブラウンをご指定になりました。これもずっと見たかったTrampソールのデザインで、実際にこうしてオーダーを頂いて、私たちもとても興奮しました!
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ロウでコーティングして仕上げるクラシカルなソール、zanpanoのオーダーでは8割くらいがこのソールになります。zanpanoは元がきれいめなデザインなので、この光沢のあるソールが抜群に合うんですよね。
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それをカジュアルなTramp-hiでという発想が、またまたシビれます!オーナー様が普段着られるどんなスタイルのお洋服でも合うようにと、いろいろ考えられての結論です。これはさぞやカッコイイ靴になるだろうなあと、オーダーを頂いているときに想像していました。
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そして実際、検品のためにこの靴を取り出したとき、とにかくカッコイイ靴だと思いました。写真を撮っていて、「本当にカッコイイな・・・」と、さらにその想いが強くなっていきました。ところが、オーナー様に履いて頂いて、カッコイイだけでなくかわいい靴でもあるということが分かり、ハッとさせられました(下の方に画像があります)。そうでした、この振り幅の大きい両極端なイメージが、Trampという靴の大きな魅力なのです!
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ソール裏には、滑り止め+ソール保護のためのゴム張りを。よほどのこだわりがない限り、Tramp-hi&lowにはこのゴム張りをした方が良いと思います。(今年2月1日から価格が変更になり、税抜きで+1,800円のオプションです。)
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ちょっと特殊な仕様なので、張り替えは私たちにおまかせ下さいませ。年数回のイベント時にお持ち込み頂けましたら、送料を頂くことなく修理させて頂けます。
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続きまして、「ヌメ革の靴」という意味では、やはりエイジングについて改めて触れておかなければいけません!

これら2足は、まったく同じ革をつかってつくられています。左が当店スタッフYの私物hold-on hi(1年物)で、右が新品のTramp-hiです。
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左のhold-on hiは、上の方でミシンステッチのご説明の際に出てきた靴が、そのもの新品時の状態です。その状態からYが週2~3回の着用と、月1回程度のクリーム(カラーレス)メンテで育てています。こんがり焼けて、だいぶいい感じに仕上がりつつありますね。
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さらに、一番左が同じくY私物のkaza-ana(3年物)です。一時期は2日に1回くらいの頻度で履いていましたし、今では主に暑い夏場に履くので、かなりガッツリ焼けています。これがこの革の最終形に近い色味だと思います。
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ヌメ革については、以前日記で画像たっぷりの比較記事を書きました。この機会にぜひご覧になってみて下さいませ。そして皆様、この春夏シーズンにはヌメ革で一足、いかがでしょうか??夏場は焼けやすいので、早速お楽しみ頂けると思います!今オーダー頂けましたら4月下旬にはお渡しできますので、タイミング的にもバッチリです!(メンテナンスのご相談にも、喜んで承ります!)
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さあさあ、オーナー様がお迎えにいらっしゃいましたよ~!

靴そのものの印象はあくまで「カッコイイ」だったのですが、オーナー様に履いて頂いて最初に出た感想は「かわいいっ!」。これには自分でもとても驚きました。知っていたはずのTrampという靴の「振り幅」を、改めて強く実感させられました。
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そういえば、1年半前に森田さんにインタビューしていたとき、「この靴を女性が履いたらきっとかわいいと思うんですよね」と、2人で妙に納得し合ったことを思い出しました。実際インタレストでは、女性からも男性からもコンスタントにオーダーを頂いています。
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このときのオーナー様の格好がスカートスタイルだったのも大きかったです。普段カーゴパンツやオーバーオールなども履かれるので、それとの合わせで見れば「カッコイイ!」と叫んでいたかもしれません。あ~このときの横から見たお姿がものすごくかわいかったのに、手元にデータが残っていない・・・。なんて残念!オーナー様、今度こそしっかり撮影させて頂きたいので、ぜひ近々このTramp-hiを履いてお店にお越し下さいませ!笑 この度はありがとうございました!
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ところで今回のオーナー様は、kokochi sun3の靴をおつくりになるのは2回目で、その一足目がこちらのサーカスです。お話を伺うと、ちょうど私たちが森田さんと初めて会った頃(3年くらい前)につくられていました。かなりの着用感がありましたが、店頭でササッとクリームを入れるだけで、見違えるほど美しくなりました。こういう革・革靴はまっだまだ現役です!これからもたくさん履いてあげて下さいね!
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「サーカス、Tramp-hiとつくったので、次はきれいな靴がいいな」と、オーナー様。「らるご HSS-SL」あたりが筆頭の候補になりそうです!笑
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kokochi sun3では、そろそろ今春夏シーズンの新作靴のオフィシャルリリースがありそうです。毎シーズン魅力的な靴が増えていく一方で、Tramp-hi&lowのような色褪せない定番靴もあり、そのいずれのモデルでも、そしていつでもパーソナルオーダーして頂けるというのが嬉しいですよね!インタレストでは、一年中kokochi sun3のオーダーを承ります!ぜひお気軽にご相談下さいませ!

明日も通常営業です!多くのお客様のご来店とお問い合わせを、心よりお待ちしております!

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