<メンテナンスガイド>半年物の「Rosa(トーマス・ブラック)」を初フルメンテナンス!ドレスウェアとも合わせられる「色気」のある容姿に大変身♪

こんにちは、インタレストです。

先日の「5年物のMUKUのお手入れ(BEFORE/AFTERの画像)」に続きまして、同じくkokochi sun3の、今回は半年物のRosaのケアをしてみました!履きおろしてから初めてのフルメンテナンスです♪ もちろん「BEFORE/AFTER」の画像もたっぷりご紹介いたします!

 

こちらが「BEFORE」の状態。スタッフY私物のkokochi sun3「Rosa」(トーマス・ブラックの半年物)です。前回のMUKUが5年物だったことに比べると、このRosaは半年物ですので、もちろん傷の量や深さ・色の褪せなどはまだまだ少ないのですが・・・そもそもこの靴、たとえばLOKITHOの春夏シーズンのドレスウェアとも合わせたいと考えてつくった靴なので、こんなにくすんでしまっている場合ではないのですよね。笑

全体的に、「ブラック」ではなく「チャコールグレー」くらいの色味に落ち着いてしまっているのも気になります。これもなんとかしましょう~!

ところで今回一度ケアをしようと思った背景として、たとえば1週間で2~3度という程よい着用頻度をキープしている場合、「おろしてから半年後」というタイミングは、最初のフルメンテナンスをするのにピッタリであるということもあります。(1)新品時に革自体が含有しているオイル分が抜けて(=オイル分を必要としている)、(2)着用により革の繊維もなじんでやわらかくなり(=シミになりにくくなる)、(3)「BEFORE/AFTER」の違いがハッキリと出る(=シューケアの醍醐味を味わえる)、などがその主な理由です。

 

今回のケアでは、(1)ドレスウェアとも合わせられるよう一定の光沢を上げる、(2)「ブラックの靴」になるよう全体的に補色する、この2つのポイントをメインに据えますが、もちろんその過程で傷や剥がれなどについても分からないように補修していきます。

画像1枚目ではやや深めのかすり傷が、画像2枚目では履き口の革の剥がれが、それぞれ確認できますね。

 

ちなみに、「黒い靴」のメンテナンスは、シューケア初心者の方にもたいへんオススメです。「黒い靴に黒いクリームを入れる」という作業は、相対的に失敗するリスクがとても小さいからです。そしてそうであるにもかかわらず、「BEFORE/AFTER」でハッキリと違ってくるので、「やりがい」も感じやすいです。

私・店長D自身、前回のMUKUのときは指先までつかって繊細かつ丁寧にケアをしましたが、今回は大まかな方針のもとで短時間にサクサク進めていきました。「トーマス・ブラック」という扱いやすい革が相手だったということも大きいですね。素手ではなく布をつかってクリームを入れたので、手もほとんど汚れていません。

向かって左が「BEFORE」、同じく右が「AFTER」です。とても分かりやすいですよね♪

 

それでは以下、今回のケアの概要・つかったケアグッズ、そしてケアの「BEFORE/AFTER」についてご覧下さいませ!

 


 

★今回のケアの概要とつかったケアグッズにつきまして

今回のケアも前回のMUKUのときと同様、基本的には以前ご案内した以下の2つ記事と同様の作業を行っています。ともにかなり詳しくご説明しておりますので、具体的なケア方法につきましては、これらの記事をご参照下さいませ。

(ただ繰り返しになりますが、今回は「黒い靴に黒いクリームを入れる」という比較的やさしい作業なので、繊細さは求められません。)

  • (2014年12月17日付日記) MUKU(鹿革キャメル・USED)の補色ケアのご説明 >こちらから!
  • (2015年12月16日付日記) たいこのおと(牛革ブラウン・USED)の補色ケアのご説明 >こちらから!

 

もちろん今回も、インタレストで販売している一般的なケアグッズのみをつかっています。具体的には以下の5点なのですが、おそらく一般的なケアを違っているのは、「ブラックの仕上げ用クリームを2種類つかっている」という点ではないかと思います。両者の得意分野によってつかいわけているイメージです。

以下ではお肌のお化粧にたとえて、具体的にご説明させて頂きますね!

 

1, M.モウブレイ「ステインリムーバー」:2,000円+税 >オンラインストア

シューケアのフルメンテナンスは、汚れや過去に塗ったクリームを落とす「クレンジング」から始まります。いつもいつもお話ししますが、シューケアはお肌のお化粧にたとえるとたいへん分かりやすいです。前回のお化粧を落とさずに新しくお化粧をするということはありませんよね。この「ステインリムーバー」は革のクレンジングリキッドです。これによって革の状態を「すっぴん」状態にします。
 

2, M.モウブレイ「デリケートクリーム」:1,000円+税 >オンラインストア

革を「すっぴん」の状態にしたら、お肌の基礎化粧品にあたるこちらの「デリケートクリーム」をごく薄く塗って、革の状態を整えます。いきなりファンデーションを塗って革が驚かないように、具体的には後で塗るファンデーションが均等に浸透するように、あるいは局部的なシミになるのを防いだりするイメージです。(もっとも、今回相手にしているトーマス・ブラックのような強い革のケアでは、この作業は省いてしまっても支障はありません。)

3, M.モウブレイ「クリームナチュラーレ(ブラック)」:2,000円+税 >オンラインストア

今回のケアのファンデーションにあたるのはこちらの「クリームナチュラーレ(ブラック)」です。数ある仕上げ用クリームの中でもナチュラル系の革(←ベジタブルタンニンなめしの革など)を得意とする、有機溶剤無添加のクリームです。トーマスはベジタブルタンニンなめしの革ではありませんが、加工の過程でかなりの量のタンニンがつかわれているので、このクリームとの相性が良いです。一般的なクリームと比べて、ナチュラルで落ち着いた光沢が上がります。

いつもなら色は「ニュートラル(=無色)」をつかうところですが、今回は革全体にブラックを補色するケアでもありますので、こちらのブラックをつかいます。布やブラシなどでアッパーの革全体に薄く塗って、そのあとブラッシングでなじませます。それだけで、革が見違えるように美しく輝きます。最初から目立たないレベルの小さな傷などは、このプロセスだけでほとんどが見えなくなってしまいます。

4, M.モウブレイ「シュークリームジャー(ブラック)」:900円+税 >オンラインストア

こちらも真上のクリームナチュラーレと同じ「仕上げ用クリーム」なのですが、今回はお化粧でいうならチークやマスカラ、リップのようなメイクアップ化粧品のようなつかい方をします。具体的には、このシュークリームジャーは有機溶剤の入った「光らせる」クリームなので、つま先や甲の前部などいっそうのツヤを上げたい部分に、そしてまた同時に補色効果が強いクリームでもあるので、傷や剥がれで色が落ちてしまっている部分に、局部的に薄く塗り込みます。塗ったあとはブラッシングでなじませます。

5, コロニル「馬毛ブラシ(ブラウン)」:1,500円+税 >オンラインストア

革靴のケアではこれがないと始まりません。その「基本の『き』」ことブラッシング。今回のケアでいうなら、ステインリムーバーを入れる前にブラッシング、デリケートクリームを塗ってブラッシング、クリームナチュラーレを塗ってブラッシング、シュークリームジャーを塗ってブラッシングです。普段づかいとしては、1日履いた革靴を、帰宅したと同時に毎回ブラッシングする習慣つけば完璧ですね♪

 


 

★半年物「Rosa(トーマス・ブラック)」の「BEFORE/AFTER」をご覧下さいませ♪

それでは以下にて、初めてのフルメンテナンスで生まれ変わった・・・そう、これによってLOKITHOのドレスウェアとも合わせられるようになった(笑)、半年物のRosaをご覧下さいませ!ある種の「色気」のようなものも出ていて、大満足の仕上がりです・・・!

上で書きました通り、(1)ドレスウェアとも合わせられるよう一定の光沢を上げる、(2)「ブラックの靴」になるよう全体的に補色する、この2つが今回のケアのポイントです!加えて、画像では一部ですが、傷や剥がれなどが目立たなくなっている点についてもご確認下さいませ♪

 

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本日は以上です!

雨の季節、急にお出かけができなくなったときなどに、ふと革靴のケアなどをなさるのも一興です・・・!当店の「メンテナンスガイド」の一覧リストもご参考になさって下さいませ♪

インタレストは明日ももちろん通常営業です。多くのお客様のご来店とお問い合わせオンラインストアのご利用を、心よりお待ちしております!

 

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