<お役立ち小話> 鹿革でできた革靴、きれいめに履く?それともいろいろ気にせずガンガン履く?

こんにちは、インタレストです。

現時点でkokochi sun3でおつかい頂ける革の中で、新品時から最もやわらかく肌当たりの良いのは鹿革(ディアスキン)です。主にMUKUサーカスBrooklynなどのモデルでつかわれることが多い革ですね。

鹿革は裸足で履いても気持ちが良いというその圧倒的なやわらかさという長所の反面、相対的に水シミや油シミなどができやすいという弱点もあったりします。(←こういう性質の革を、総じて「デリケートレザー」と呼びます。文字通りですね。)

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それなのでインタレストでは、鹿革のケアについては、日常的には栄養&防水スプレーであるコロニル「1909シュープリームプロテクトスプレー」をベースにつかいつつ、1~2ヶ月に一度くらいの頻度でデリケートレザー相手につかってもシミにならない(=より正確には「なりにくい」)、モウブレイ「デリケートクリーム」「リッチデリケートクリーム」のご利用をオススメしております。

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さて、その鹿革のシミなのですが、展開が9色ある中でもブラックやネイビーなど濃いめの色味では目立ちにくいのですが(←ほとんど気にしなくて良いレベルです)、当然ながらイエローやベージュなどの淡い色味では目立ちやすいです。鹿革の靴をオーダー頂ける際、どの要素を優先されるかはオーナー様次第なのですが、この「色の選択」もときには重要なポイントになるかもしれません。

鹿革ブラックでつくられたBrooklynです。防水スプレーを振っておけば、雨も日に履いて歩いて問題ないと思います。
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鹿革ネイビーでつくられたBrooklynです。ブラックと同様の履き方ができます。
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一方、当店スタッフHの私物のMUKU(4年物)は、(シミになりやすい)鹿革イエローでつくったのち、防水スプレー(=コロニル「1909シュープリームプロテクトスプレー」)を振りつつ雨の中を歩き(ときにはわざと当てたりして・・・)、そしてつかったらまず「シミになる」であろうクリーム(=コロニル「1909シュープリームクリームデラックス」など)を塗りながら育てており、例によって耐久実験・エイジング実験を兼ねながら履いています。

このたび、お客様から鹿革イエローのMUKUのオーダーを承りまして、それが上がってきましたので、以下でスタッフHの私物4年物(左)とお客様によるオーダー靴・新品(右)を比較した画像をご覧頂けましたらと思います。

左が4年物、右が新品です。まずは両者の色味、まったく違いますよね。これは革が焼けたというのもありますし、お客様にはオススメしていない強めのクリームを入れたことによるシミの影響もあります。
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実は雨シミも油シミも当初はもっと目立っていたのですが、何年も履いているうちにどんどん目立たなくなっていって(というよりなんだか革と同化していってしまって)、今では「これはこれでアリかも」なんて思えるくらいになじんでしまっています。革靴になれていないときは、雨などで革にシミが入ってビックリされてしまうこともあるかと思いますが、「まあこれも時間が経てば味になるかも」くらいの気持ちでいらしても良いかもしれません。
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ちなみに、デリケートクリームやリッチデリケートクリームをつかったときは、多少色味が濃いめになったりする程度で、左の4年物のような濃さで固定されたりはしませんし、何よりこのようなムラ感が生じません。鹿革でつくられた靴を「きれいめに、そしてムラなくシミなく履きたい!」という場合には、まずは防水スプレーは必須で、あとはそれら2種類のクリームをメインにつかいつつ、雨の日のご着用ははなるべく避けるとよろしいかと思います。
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ところで、誤解して頂きたくないのは、「水シミや油シミができやすい」からといって、そのことが「水や油に極端に弱い」ということを意味するわけではないということです。「シミができやすいか否か」というのはあくまで「見映え」の問題であり、シミができたからといってその部分の革の強度が著しく劣化するというわけではありません。(むしろ革は水分も欲しており、乾燥させすぎるとひび割れなどの原因にもなります。)

それなので、この日の日記でも似たことを書きましたが、「シミなんて気にしない」というお考えであれば、普通の靴と同じようにガンガン履いてしまわれても良いのです(もちろん毎日履くことだけは避けて頂きたいですが・・・)。このあたりにつきましては100%個々のお客様のお好みによるかと思いますので、ぜひご自身でご判断頂けましたらと思います。

私たちは・・・そうですね、理想的には2足つくってそれぞれ真逆の履き方で育ててみたいところですね・・・!って、ぜいたく?!笑

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