こんにちは、インタレストです。

今2015年春夏シーズンより、インタレストの店頭に新しいブランドが仲間入りいたします!本日は皆様に、その新規ブランド「Eatable of Many Orders」をご紹介いたします!

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Eatable of Many Orders、デザイナーは新居幸治さん・新居洋子さん夫妻です。(ブランドの読み方・呼び方は単に「エタブル」で大丈夫です。)

つい先日も「ご縁」のお話をしましたが、このブランドを今回皆様にご案内できるのも、あるお客様との「ご縁」、そしてその方がまっすぐなお気持ちでつないで下さった「ご縁」がきっかけになりました。

時系列でいえば、(1)kokochi sun3を通じて私たちがその方と出会ったこと、(2)あるとき私たちがエタブルというブランドに強い関心を抱いたこと、そこからしばらくの時間がありまして、(3)その方が現在エタブルのアトリエで働かれていることを知ったこと、(4)そしてその方がデザイナーと私たちをつないで下さったこと。そのすべての出来事は、偶然といえば偶然ですが、私たちには一つづりの必然であるように感じられます。

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さて、ブランドのオフィシャルページの「Story」というコラムは、次のように始まります。

小麦をねって靴の形をしたパンを焼いたときに、こんなふうに本物の靴や鞄もつくることができたらいいなと思った。映画『黄金狂時代』では、吹雪から逃げ込んだ小屋の中で空腹に耐えかねたチャップリンが靴を食べていた。

植物で鞣した天然革を素材に合成接着剤など使わない昔ながらの手法で、子供の靴をつくった。革の染めは草木染め、接着には膠やもち米のり、ふのりで光沢をだし、縫製には松脂がけの麻糸を使う。自然素材、自然製法でできた、まるで食べられそうな『食べられる靴』。「食べられる」=「Eatable」…エタブルのはじまり。

“Edible”ではなく”Eatable”なのです。この「Story」のコラムを全部、しかも何度も何度も読んで、しばらく無言で目をつぶって考えて、「あ、そうか、なるほど!」と。(期せずして受験英語の知識が役に立ったりして。笑)

素材であったり、加工法であったり、あるいは洋服以外の何かであっても、既にそこにあり、そして定着しているモノ・コトを、「考えてつかう」(デザイナーの新居幸治さん、以下、幸治さん)。逆にいえば、「理想をいえば、分からないまま、納得しないまま、何かをつかいたくない。」(同)私たちがエタブルについていろいろ調べているとき、「なかなかつかみ所がないなあ・・・」と感じていたのですが、幸治さんからこの「考えてつかう」という表現で直接聞いたとき、あちらこちらに点在していたいろいろな要素が一挙につながった気がしました。

たとえば、少なくとも過去のすべてのシーズンにて、エタブルの洋服では化学繊維がつかわれていません(要するに、すべて天然繊維のみでつくられています)。ただ、私たちの受けた印象では、「遮二無二天然繊維の使用にこだわっている」というのではなく、「今はそれをつかって一生懸命チャレンジしているところ」という感じです。

あるいは、これも過去のシーズンすべてで、エタブルの洋服ではファスナーがつかわれていません(←!)。これについても、「ファスナーをつかうことを拒んでいる」というよりは、「まだそれをつかう段階ではない」と考えているという印象です。「(歴史的に)ファスナーの前にボタンがあって。それでそのボタンについては、自分たちの納得のいくものがつくれています」と、幸治さん。「これも理想的には、いつか自前のファスナーがつくれれば・・・そうしたらつかってみたいです。」

 

「便利だから」という理由だけではつかわない。それについて調べて、理解して、納得してつかう。「考えてつかう」。

(一方、たとえば生地の段階でつかわれている化学染料や、縫製でつかわれる接着芯など、彼らにとってもまだ「納得できてない」、「でもつかっている(つかわざるを得ない??)」、”Eatable”でない素材も当然あります。そのことには葛藤もありつつ、でも常に意識して、現在進行形で考えていて、その点でも何らか納得できる答えを見つけることについて諦めていないという風に、私たちは感じています。)

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今2015年春夏のシーズンテーマは「The Flax」(=亜麻)

昨年の10月に、今2015年春夏シーズンの新作展示会を訪れたときは、もう1人のデザイナーである新居洋子さん(以下、洋子さん)からいろいろな話を聞きました。

今春夏のシーズンテーマは「The Flax」、日本語で「亜麻(あま)」。その亜麻から生まれる衣類用繊維が「Linen」、日本語で「リネン」です。テーマが示唆する通り、新作コレクションのほぼすべてがリネンをつかってつくられているわけですが、だけれどシーズンテーマが「The Linen」ではなく「The Flax」であるところに、このブランドの「ありよう」がにじみます。

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これは、そのときに洋子さんから見せてもらったものです。この厚い冊子の最初のページから最後のページまでギッシリ、様々な資料が切り貼りされていました。それは亜麻という植物自体についての説明であったり、あるいはそれが人々の生活にどのように取り入れられてきたかを示す絵画であったり。それは必ずしも衣類にかかわることだけではなく、たとえば食べ物としての資料であったり、ライフスタイルの資料であったり。そしてそれはまた、必ずしも現代の技術にかかわることだけではなく、たとえば中世や近代の資料であったり。
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根から茎・葉は”Wearable”(=「着られる」)、そして実・種・オイルは”Edible”(=「食べられる」)。亜麻のライフサイクルのすべてから、人間は大きな恩恵を受けています。(蛇足ですが、亜麻の種から採れる「亜麻仁油(あまにあぶら)」、私・店長Dはこれを毎日の朝食時にほんの少量ずつ摂取する習慣があります。こんなところでも「ご縁」を感じてしまったり。笑)
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「便利だから」という理由だけではつかわない。それについて調べて、理解して、納得してつかう。「考えてつかう」。

考えて考えて考えて、そしてつかって。つくるときも、自分たちの納得できるやり方をとって、自分たちでできることは自分たちでやって。

いつもの私たちの言い方であれば、本当に「一生懸命、誠実につくられた洋服たち」です。私たちはそういう洋服たちにこそ愛しさを感じますし、長年育てていきたいという想いも抱きます。インタレストでは、そういうブランド・お洋服だけをセレクトして、大切なお客様皆様にご紹介してまいります。

 

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2015年春夏・新作展示会(昨年10月開催)の様子と、一部の入荷予定アイテムのご案内

以下、昨年10月の展示会のときの様子を少しだけご紹介いたします。インタレストで入荷予定のアイテムの一部もご案内させて下さいませ。

こちらがデザイナーの新居洋子さん。幸治さんの掲げるコンセプトに寄り添い、コレクション(お洋服すべて)のディレクションをしています。展示会では、不勉強な私たちに対してもとても親切に、いろいろ分かりやすく話をしてくれました。(洋子さんから、本日の日記を書くためのベースの知識を得ました。)今回の「ご縁」に感謝です。
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リネン100%のデニム生地でつくられたシリーズと、コットン100%の刺し子生地でつくられたシリーズたち。コート、オーバーオール、トップス、パンツ・・・と幅広い展開がありました。インタレストとしては、無条件にググッと惹かれてしまうコーナーでしたね。なんだか引き寄せられるように、真っ先に向かってしまいました。(一番にここはないよなあ・・・とか思いつつ。笑)
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当店スタッフY(身長160cm)が、そのリネンデニムでつくられたコートを着ています。通常のコットンデニムと比べて、明らかに薄く軽くやわらかく、「なじみ」もかなり早く出そうです。インタレストには、このコートとパンツ(サイズ展開あり)が入荷予定です。
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胸元にスモッキング刺繍がなされた、ブランドでは定番のブラウスなのだそうです。エレガントでもありリラクシングでもあり、これは確かにたいへん魅力的で、そして合わせやすそうだなと感じました。左が「Lavender」という名前のついた鮮やかな色味のオリジナルリネン生地で、右がチンツ加工がなされたこちらもオリジナルのリネン生地でつくられています。
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真上のブラウスのワンピース丈のものをYが着ています。ベルトで絞ったり、パンツを合わせたり、いろいろ楽しめそうです。こちらがチンツ加工生地の「ナチュラル」という色で、その名の通り、これがもとの麻糸の色味なのだそうです(上のホワイトはそれを白く染めたもの)。インタレストでは、ワンピース丈でこちらのチンツ加工「ナチュラル」と上の「Lavender」の2色、ハーフ丈で上のチンツ加工「ホワイト」が入荷する予定です。
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とってもやわらかいリネン100%のカットソー生地にプリントが入っています。インタレストでは、このホワイト生地+レッドベースプリントと、ナチュラル生地+ブルーベースプリント双方でカットソーを入荷予定です。
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こちら、入荷予定のカットソーとは形が違うのですが、プリントの雰囲気はご覧頂けるかと思います。
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・・・と、実は既に入荷しているお洋服もあるのです!!

上でご紹介したリネンデニムと同様、私たちの胸をズキューンと撃ち抜いたのがこちらのオリジナルサマーツイード生地でつくられたシリーズ。インタレストは、デニムとかツイードとか「育てられる素材」が大好物なのです!(素材はリネン78%・シルク22%です。)
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テーラードジャケットの形で2色入荷しています。こちらのブルーと・・・
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こちらのレッド!もう一度、レッド!笑
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引き続き、明日の日記にてこのジャケットの詳細についてご案内いたします。出色です。ぜひご期待下さいませ!
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「これまで、とりあえず『リネンということで』という理由でずっとつかってきたけど、実はその花の実物すら見たことがなかったんです。これでは全然ダメだなっていうのは、ずっと前から考えていて。今回のコレクションに向けて、調べて、リサーチして、(糸や生地を)つくって・・・とやってみたのですが、それでももちろん十分とは言えないです。これからもつかい続ける素材なので、ある意味でこれをきっかけにして、もっと詰めていきたいと思っています。」(幸治さん)

 

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Eatable of Many Orders(エタブル)、インタレストのお客様であれば、きっと様々な「ワクワク」をお感じ頂けるのではないかと思います!

もちろん私たちも、このブランドについてはまだ全然理解していません(当たり前ですが)。これから本格的に入荷してくる今春夏シーズンのお洋服たちの実物を見て、そしてそれを気に入って下さったり、お嫁にもらって下さったりするお客様とたくいさんお話をして、そしてまた展示会に行ってデザイナーの考えや新作コレクションに触れて・・と、これはどのブランドについても同じことですが、このプロセスを繰り返していくしかありません。

いつも通り、ゆっくりじっくり丁寧に、皆様にご紹介していまいります。ぜひ店頭にて彼らのお洋服を見て触れて、そして着てみて下さいませ!

明日もインタレストはもちろん通常営業です。皆様のご来店とお問い合わせを、心よりお待ちしております!

 

*本日に続きまして、明日の日記にて、上でチラリとご覧頂きましたサマーツイード生地のテーラードジャケットの詳細につきましてご案内いたします!

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