つくった人が臆せず「自身の最高傑作」と称するこちらの曲、本当にたくさんのトリックが仕掛けられているので、個人的に「オススメの聴き方」がありまして・・・

  1. 最低3回連続で聴く。できれば5回連続で聴く。(聴く回数に応じて放物線上に理解が深まっていく)
  2. ヘッドホンorイヤホンで、しかも大音量で聴く。(聴いている間に別の音が入ってくると台なし)
  3. 食い入るようにこのリリックビデオを観ながら聴く。(この曲のコンセプトを完璧に理解した上で制作された、「リリックビデオの鑑」ともいうべき実に優れたビデオなので)

 

私個人的には、この曲をつくった人の最高傑作は別の曲だと考えているのですが、ただ、確かに「1回聴いただけでは何がなんだかまったく分からない」「聴けば聴くだけ理解が深まり感動が広がる」という「体験」は、今まで私たちが聴いてきた「音楽」のあらゆるジャンルに当てはまらない、まったく新しい可能性なのかもしれないと感じています。

どんどん分かっていって、次第に点と点が線になって、最終的に線と線とが面になると、この曲の美しいフィナーレには結構グッとくるものがあります。

一方で、私のように一度で夢中になってしまうようなリスナーでなければ、聴く側にある種の「忍耐」や「根気」を求めるという点、そしてこのリリックビデオのような視覚的なサポートが必要かもしれないという点で、この曲が示した新しい音楽の境地が大衆的なムーブメントとして昇華されるには、他にかなり多くの追従する曲が生まれる必要があるのかなとも・・・。

いや~でもやっぱりおもしろいですけどね~。絵画や映画ではある小さな実験的な取り組みが、歴史的にはエポックメイキングなイベントだったなんてことがよくありますが・・・。さて、聴いて頂ける方はどんな感想を抱かれるでしょうか。

ところで、失礼ながら歌っている方々は存じ上げなかったのですが、声優さん3人組のユニットのようで、彼女たち3人の圧倒的な「声の圧」と演技力(=つかい分けられる声色や情感の豊かさなど)とが、この曲をさらに高いクオリティに押し上げていると思います。

彼女たちが「演じて」いるからこそ、この曲の美しいメロディと凄まじいサウンドメイキング&ミキシングとがエキサイティングに、そしていっそう生き生きとしているように聞こえるのでしょう。これも今までまったく気がつかなかった観点で、そうだと気づいたとき本当にビックリしたのですが、この曲の歌い手については、どんなに歌唱力のあるシンガーよりも、どんなに演技力のある俳優よりも、そのプロフェッショナルとして活躍している声優の方が向いているはずです。

総じて、世の中にはこんな音楽もあるのだなあと、生み出す人がいるのだなあと、つくづく「やっぱり音楽って最高に楽しい!」と思ったのでした。