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Category: 音楽のこと (page 1 of 41)


PBSR – Volcano

 

最近の若いミュージシャンは何でも全部一人でやってしまえるという人が本当に増えてきていますが、このUK出身のPBSRという人もそのようです。このシーン界隈の人たちがつくる音楽は必ずしも実験的で分かりにくいわけではなく、むしろ聴きなじみが良い曲が多いという印象です。一昔前は一様にもっと尖っていたように記憶しているのですが、もちろん純粋に楽しめる最近の傾向の方が歓迎です。

この曲、静寂のピアノソロから始まる美しいダブステップが、終盤に向かってゴゴゴ・・・と音を立てるかのように激しく展開するさまが、まさに”Volcano”ということなのかもしれません。クライマックスを一聴しただけでつかまってしまう、とてもカッコイイ曲です。

 

 

Ólafur Arnalds – re:member

 

デビュー当時から聴き続けているアイスランドのピアニストÓlafur Arnalds(オーラヴル・アルナルズ)の新作は、美しくも儚いマイナーコードのフレーズを基本的には繰り返しながら、静寂の出だしから後半に向かってどんどん盛り上がっていくという、まさに彼の音楽ならではの展開・・・なのですが、その後半の盛り上がり方がきわめてアグレッシブで、しかも目の前が真っ白になってしまうようなたいへんな恍惚感があり、聴いていてたいへん驚かされました。

前半~中盤の入り口までのピアノ+ストリングスのクラシカルな構成は聴き慣れた感じですが、中盤電子音が飛び交うようになったあとの怒濤の展開、とりわけドラミングがカツカツ鳴り始めるあたりから終盤にかけての、何かキラキラしたものに全身が包み込まれるような感覚はスゴイものがあります。

常にいろいろなことにチャレンジしてきた人なので、「新境地」というとやや語弊がある感じですが、ただデビューした頃を彷彿とさせるノスタルジックなサウンドメイキングと、今の彼だからこその新しいチャレンジとが同居しているこの新曲には、胸を躍らされる感覚があります。これはますます今後の活躍が楽しみです。

ところで、アイスランドは人口40万人にも満たない国ですが、Björk(ビョーク)、Sigur Rós(シガー・ロス)、今回ご紹介したÓlafur Arnalds(オーラヴル・アルナルズ)といった世界的に活躍する、そして私自身が大ファンであるミュージシャンを輩出している本当にスゴイ国という印象を持っています。いったいこの国の何がこういった優れたミュージシャンを生み出すのか、いつも強い関心を抱いています。

 

 

イヤホンズ – あたしのなかのものがたり

 

つくった人が臆せず「自身の最高傑作」と称するこちらの曲、本当にたくさんのトリックが仕掛けられているので、個人的に「オススメの聴き方」がありまして・・・

  1. 最低3回連続で聴く。できれば5回連続で聴く。(聴く回数に応じて放物線上に理解が深まっていく)
  2. ヘッドホンorイヤホンで、しかも大音量で聴く。(聴いている間に別の音が入ってくると台なし)
  3. 食い入るようにこのリリックビデオを観ながら聴く。(この曲のコンセプトを完璧に理解した上で制作された、「リリックビデオの鑑」ともいうべき実に優れたビデオなので)

 

私個人的には、この曲をつくった人の最高傑作は別の曲だと考えているのですが、ただ、確かに「1回聴いただけでは何がなんだかまったく分からない」「聴けば聴くだけ理解が深まり感動が広がる」という「体験」は、今まで私たちが聴いてきた「音楽」のあらゆるジャンルに当てはまらない、まったく新しい可能性なのかもしれないと感じています。

どんどん分かっていって、次第に点と点が線になって、最終的に線と線とが面になると、この曲の美しいフィナーレには結構グッとくるものがあります。

一方で、私のように一度で夢中になってしまうようなリスナーでなければ、聴く側にある種の「忍耐」や「根気」を求めるという点、そしてこのリリックビデオのような視覚的なサポートが必要かもしれないという点で、この曲が示した新しい音楽の境地が大衆的なムーブメントとして昇華されるには、他にかなり多くの追従する曲が生まれる必要があるのかなとも・・・。

いや~でもやっぱりおもしろいですけどね~。絵画や映画ではある小さな実験的な取り組みが、歴史的にはエポックメイキングなイベントだったなんてことがよくありますが・・・。さて、聴いて頂ける方はどんな感想を抱かれるでしょうか。

ところで、失礼ながら歌っている方々は存じ上げなかったのですが、声優さん3人組のユニットのようで、彼女たち3人の圧倒的な「声の圧」と演技力(=つかい分けられる声色や情感の豊かさなど)とが、この曲をさらに高いクオリティに押し上げていると思います。

彼女たちが「演じて」いるからこそ、この曲の美しいメロディと凄まじいサウンドメイキング&ミキシングとがエキサイティングに、そしていっそう生き生きとしているように聞こえるのでしょう。これも今までまったく気がつかなかった観点で、そうだと気づいたとき本当にビックリしたのですが、この曲の歌い手については、どんなに歌唱力のあるシンガーよりも、どんなに演技力のある俳優よりも、そのプロフェッショナルとして活躍している声優の方が向いているはずです。

総じて、世の中にはこんな音楽もあるのだなあと、生み出す人がいるのだなあと、つくづく「やっぱり音楽って最高に楽しい!」と思ったのでした。

 

 

映画 “Ready Player One” (2018年、アメリカ)

 

話題の超大作、観てきました~。このトレイラーでも流れるVan Halenの”Jump”にやられて思わず観に行ってしまいましたが(笑)、予想&期待通り、四の五の考えずにただただ楽しい時間を過ごせる快作でした。上映している間は脳みそを丸ごとファンタジーの世界に連れて行ってくれて、かつさすがの怒濤の展開力で観客をまったく飽きさせず、日常の一切合切を忘れさせてくれるという映画鑑賞の醍醐味を堪能できるできばえです。

日本のサブカルチャー愛爆発の演出は親日家としても有名な御大スティーブン・スピルバーグ監督ならではで、私たち日本人にとっては鳥肌総立ちのシーンがあったりもします。それに加えて、クラシックの名画や自身の過去作などのたたみかけるようなサンプリングの嵐は、監督の人生を形づくってきた様々なファクターへのオマージュであると想像され、そう考えるとジーンとくるものもあります。さらに私たちゲーマー世代にとっては、ある種の「懐かしさ」を感じさせるノスタルジックな映画でもありました。

何より私自身が一番感動したのは、71歳になるスピルバーグ監督が、ここまで新しくフレッシュな映画を、どこまでも楽しそうに撮っているであろうという事実です。それはまるで子どものような無邪気さで、そしてそれこそがまさにこの映画の主題に直結するファクターでもあるのですよね。私たちも「リアルの世界」で、こういう情熱を失わずにありたいです。続編の制作の現実味はどの程度なのでしょう。ぜひこの世界の「その後」を観てみたいです。

 

Avicii – Wake Me Up

 

まさかこの人の訃報が届くとは、世界中の誰も、夢にも思っていなかったのではないかと思います。ちょっと信じられないですね・・・。代名詞的な曲であるこの”Wake Me Up”の再生回数は15億回超えです。

過去に3回か4回か来日公演がドタキャンされたことを引き合いに、2年前の公演で「まずはちゃんと日本に来てくれるかどうかですよね~」と、あるお客様と笑いながら話したことが思い出されます。

いろいろな曲を聴き返していたのですが、やはりEDMはこの人のものだなと改めて感じています。革新的なサウンドメイキングだけでなく、キャッチーなメロディも楽器の美しい鳴りも、ちょっと群を抜いていると思います。

この音楽が世界的なムーブメントになった頃には、もうモノマネまっしぐらの薄っぺらい音楽が大量生産され、そして瞬間的に消費されていくという凄惨な状況になっていて、もう私自身はまったく聴かなくなりました。その意味で、ちょうど自身の活動の方向性を大きく転換しようとしていたAviciiが、これからの未来にどんな音楽を聴かせてくれるかにはとても注目していていました。

世界の音楽シーンも一つの区切りを迎えるのかもしれません。享年28歳。大きな才能の早すぎる喪失です。Rest In Peace.